日峰神社(ひのみねじんじゃ)
徳島市の中津峯、阿南市の津峯と共に、阿波の三峯山と呼ばれている日峯山。小松島港の北にそびえ立つ、その日峯山の山頂に鎮座するのが日峰神社です。表記は分かれており、山を指す場合が峯で、神社を指す場合が峰となっています。また、鎮座地として紹介される際、日峯山ではなく芝山となっているケースも見られますが、その表記の厳密な区別は不明です。神社のある日峯山の標高はおよそ160m、周囲はおよそ10kmで、石鎚山脈の最東端に当たります。現在は車で参道入り口の鳥居前まで行くことが出来るので、車での参拝者も気軽なハイキング好きもその姿を境内で見ることが出来ます。頭(こうべ)の守護神として仰がれているので、頭関係のご利益を求めて訪れる人も多いとされています。
◆神社概要
神社名称 | 日峰神社(ひのみねじんじゃ) |
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通称・旧称 | ひのみねさん |
御祭神 | 主祭神:大日霊貴神(おおひるめむちのかみ) 相殿神:少彦名神(すくなひこなのかみ)、市杵島比女神(いちきしまひめのかみ) |
鎮座地住所 | 徳島県小松島市中田町西山92 |
公式サイト | 日峰神社(http://hinomine-jinja.sakura.ne.jp/) |
◆由緒、縁起
●頒布の由緒案内より(日峰神社)天平勝宝2(西暦750)年「豊野真人篠原」と云人、阿波守に任ぜられ、翌年に国中に疫病流行し、人民ことごとく苦しむ、日峯で火焚の神事を行い、祖神に病気平癒の祈願を行いました。さしも猛威の疫病も治まり、この有難い御神徳を仰いで、社を建立して奉斎されたと伝えられています。●頒布の由緒案内より(日峰神社)
また第13代成務天皇5(西暦135)年9月、阿波、長の両国が置かれ、「事代主命」苗裔(遠い子孫)「韓脊足尼」が長国造に任ぜられ、先例により日峯で火焚神事を行い国造就任のことを祖神に報告したことも伝えられており、この「火焚の神事」は「十八山火焚祭」神事として現在でも毎年8月18日の夜間に行われております。
後世長官の尼の一字をとり、海浜を尼子浦とも呼ばれたとしても伝えられております。
主祭神の大日霊貴神は、またの御名を天照皇大神と申しあげ日本人の総祖神と尊崇し、此の世に生成化育の神の道をあらわされました。又、相殿神、少彦名神は神代の昔、諸国を廻り、農、工、商の産業の開発と治病、禁厭、方除、酒造、製薬の方をはかられ、又、市杵島比女神は、渡海安全、漁業繁晶と世の中の幸福を増進する守護神であらせられます。●書籍より(日峰神社)
日峯祠 在芝山頂石崖嶮絶伏瞰海口四望空濶其神大日霊女尊又有宝蔵祠沖祠阿波志 第10巻
◆伝承、伝説、民話
蟹の絵馬
蟹は神様のお使いと言い伝えられており、蟹の絵馬を奉納するは祈願又は願いが叶い願解に神前にお供へします。また御神徳を受けて蟹を食さない信者は多数にのぼり、猿蟹合戦や千匹蟹の大額が画家によって奉納されています。
◆特記事項
創建年 | 天平勝宝2年(750年) |
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社紋 | 丸に違い矢 |
旧社格 | 村社 |
年中行事 | 毎月16日 月次祭 1月1~3日 新年祈願祭 1月15~16日 次大祭 2月3日 節分祭 4月2~3日 春祭(花祭) 旧暦3月16日 太々神楽講社祭 5月5日 子供祭勧学祈願 6月30日 大祓 7月15~16日 七月次大祭 8月18日 火焚祭 10月16日 例大祭 11月14~17日 七五三 12月31日 大祓 |
霊場札所 | - |
境内社 | 船玉大神 |
◆御朱印
●日峰神社の御朱印◆その他、雑感
・2017年10月記平成28年(2016年)の年が明けて3日、えらく久方振りに日峯山へと向かいました。以前にいつ訪れたのか、とんと記憶に無いくらいなのでだいぶ昔のことでしょう。流石にまだまだ正月気分、有名どころである日峰神社も初詣客が多かろうと思ったら、拍子抜けも良いところの閑散具合でした。車社会の徳島(まぁ住所で言えば日峰神社は小松島市ですが)、ですから結構渋滞しているのかなと思っていた次第なのです。とは言え、まるっきり人がいないわけでもなく、参道入り口に広がるスペース、小松島野外活動センターなる建物の前が駐車場となっており、何台もの車が止まっていました。小松島野外活動センターとやらはカーテンが閉まっており、廃屋寸前と言った感じでした。使われてないのでしょうか。
それはさて置き、流石に名勝とされる日峯山。阿波三峯の石碑も立っています。徳島県屈指の眺めとまで言われるだけあって、峯伝いの風景は美しいのひと言です。東南方向には小松島港と小松島市が、北に目を向けると眼下には大神子海岸やひと昔前まで利用されていた免許センターが見え、遠くへ目を移すと徳島市内が見えてきます。津田港の向こう、オーシャンフェリーのターミナルには大型客船の姿も見えました。行く?来た?さてはて、どっちでしょうか。
日峯山(芝山)の木々の中、かろうじで東屋から日峰神社の社殿や幟が見えています。台風一過の日とか、もっと良い眺めなのだろうなと思います。そのときに再訪かな、と。
◆境内写真
●日峰神社の参道鳥居。●日峰神社の参道。
●日峰神社の社殿。
●小松島湾方面の眺望。
●津田港方面の眺望。
●日峯山(芝山)の山頂。
●日峰神社。
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